一級建築士様 Webサイト制作

構造設計を専門とする一級建築士様のWebサイトを制作いたしました。このお客様は愛知県で建築設計事務所を設立、さまざまな建築物の構造設計・構造計算を請け負っておられますが、高い専門性を生かして請負業務とは別に「構造計算の教育事業」を立ち上げるということで、そのためのWebサイトを開設したいとのことでした。

背景

建築士さんの中でも専門分野があり「建築設計」「構造設計」「設備設計」と大きく3つに分かれているそうで、花形はやはり「建築設計」(いわゆる意匠設計で、わたしたちが「建築家」としてイメージする人たちの仕事)。「構造設計」を専門とする人はだいぶ数が少なく、こと「構造計算」に関しては苦手意識を持っている人が多いのだそうです。依頼主様も元々は違うご専門だったのですが「構造計算」を基礎からしっかりと身に付けたことでステップアップになる転職に何度も成功し、年収もアップしたとか。専門家として活動するうちに「構造計算を学びたい」という人に数多く出会ったこと・自信をもって勧められる教育サービスが巷にないことなどから、「自分が構造計算を教えよう」と決意されたのだそうです。

サイトの目的・解決すべき課題

サイトとしては「教育事業への集客につなげること」が大きな目標でした。ところが構造計算を専門的に教えているのはごく一部のスクールや専門学校に限られ、あまりメジャーでないため検索から直接誘導することはなかなか困難です(そういうワードで検索されない)。また、教育事業で提供する講座は高額になるため、いきなり売り付けるような構成では集客どころか、逆に嫌悪感をいだかれてしまう・・まずはサイトそのものや提供者(依頼主様のこと)に対する信頼感を持ってもらうことが重要になります。

一方、コンテンツ(読み物)として載せたいのは2016年から続けていた「メルマガ」とその一部を抜粋した「アメブロ」で発信していた内容。構造設計・構造計算に関する超専門的な内容で、特定の専門用語をキーワードとして検索すると驚異的なCTR(Click Through Rate:検索結果に表示された回数に対して、クリックされた回数。クリック率)を叩き出します。ただ、内容が内容だけにきちんと整理されていないと、目的の記事だけを読んだらすぐに離脱されてしまいます。

・・・ということで、以下の方針で基本構成を考えていきました。

  • 「メルマガに登録してもらう」ことを目標とする。サイトを訪問してすぐに講座に申し込むとは考えにくいので、継続的なつながりを作ることを優先する。
  • 検索からの流入口となる専門的なコンテンツは、回遊してもらいやすいように情報を整理し、他の記事やメルマガ登録への導線を確保する。
  • サイトそのものや運営者(依頼主様)の信頼感を強調。コンテンツの充実感を表現する、運営者の経歴や人柄を発信するなど。

コンテンツ・デザインのポイント

  • トップページは、ターゲットユーザーに直接語りかける明快なメッセージから始まり、目立つ位置にメルマガのバナーを配置しました。
  • 専門的な内容を扱うサイトですが、堅苦しくなりすぎず、かつアカデミックな雰囲気を崩さないように配慮しました。依頼主様が愛用している5mm方眼のノートや、依頼主様が実際に書かれた計算書などをデザインの素材として使っています。
  • 読み物系コンテンツはカテゴリー分類し、カテゴリーリストを大きなボタンにして遷移しやすくしています。また、各記事にはメルマガへの誘導文を入れるようにしています。

納品物

公開したサイトがこちら

今はコンテンツがあまり入っていませんが、「構造計算をする人を育てたい」という真摯な思いから発信を続けておられる依頼主様がどんどん充実させていってくれることと思います。(最初のうちはわたしがサポートに入ります。)